Stirlingの公式[2]

続き。

(3)log(n)
目的はlogn!を計算することだった。
普通に考えて
\int_{1}^{n}\log{x}dx・・・(1)
を計算したらいい。のだが、まず真面目に1個の項での積分を考えて、
\int_{n+\frac{1}{2}}^{n-\frac{1}{2}}\log{x}dx=\log{n}
とする。計算したい箇所の周囲1/2の範囲を計算する、という寸法。直感的。

例えばx=6のとき(log6)を計算するなら

古風にペイント流。

さて、これを1〜nまで足せばいいのだが、図にあるように誤差も評価する必要がある。
また、当然ながらlog1=0なので1はいらない。
よって、log2+log3+・・・log(n-1)+1/2logn+δ
を計算することになる。誤差をδであらわし、最後のnは左側の1/2を計算するだけでいいことに注意。
この計算は(1)と等しく、また(1)は部分積分法によって、
n\log{n}-n+1
となるから、
n\log{n}-n+1=\log{2}+log{3}+...log{(n-1)}+\frac{1}{2}\log{n}+\delta
といえる。今、log(n-1)!を計算したかったのだから、右辺側のn-1のところまでを使う。1/2lognとδを移項して、
\frac{1}{2}n\log{n}-n+1+\delta=\log{(n-1)!}
ができあがる。後は前に書いたように底をeに戻せば前回の式ができる。


上で誤差をδとしてきたが、誤差δはlognの各nで違うので当然\delta_{n}とすべき。続きは明日。